セカイノチュウシンデアイヲサケンダケモノ


怪を叫んだ獣


宇宙忍者 バルタン星人
ウルトラマン 第16話「科特隊宇宙へ」
         第33話「禁じられた言葉」登場
身長ミクロ〜50m/体重0〜1万5千t

おそらく、バルタン星人は日本特撮史上、最も有名な宇宙人だろう。
手をハサミにして、「フォフォフォ」というバルタン笑い(?)を真似する小学生は、放送以来いつの時代でも存在するような気がする。
最も有名なのは、初代バルタン星人(ウルトラマン 第2話「侵略者を撃て」登場)である。だが、今回取り上げるのは2代目(右)、3代目(左)と呼ばれるバルタン星人だ。
何故初代じゃないかというと、持ってないから…。
では、軽く2代目、3代目の登場話の紹介でも。
まず2代目。第2話でバルタン星人は、ウルトラマンに敗北し、地球への移住に失敗する。2代目はその生き残りとして登場。再度地球に宣戦布告する。
スペシウム光線を反射するスペルゲン反射光、光波バリアーなどを操り、再度ウルトラマンと対戦する。
しかし、八つ裂き光輪を頭の丁度分かれている部分に受け、真っ二つに。(狙ってくれと言わんばかりに2つに分かれてるからなあ…。)
3代目は、メフィラス星人の手下として、ザラブ星人、ケムール人などとともに、ほんのちょっとだけ登場。姿を見せただけで、何もせず消えた。
なお、3代目の人形の下半身がえらくシンプルなのは、劇中に上半身しか出ておらず、下半身の構造が分からなかったからだと思う。
写真の人形もだが、この2代目、3代目は同じ物を若干カラーリングを変えて使っているようだ。
ちなみに初代は、全く造形が異なる。(ウルトラQのセミ人間の流用)大抵の人が知っているのは初代だろう。2代目、3代目はなんか細くて、貧弱になってる。
余談、ウルトラシリーズで再登場する人気怪獣は多いが、例外なく初代よりかっこ悪くなっている。(例、ゼットン、ベムスター、メフィラス星人)
冒頭の話に戻るが、子供がするバルタンの真似は、手をハサミにする際、手をチョキにするか、両手の親指を内側にし、他の指4本を揃えて、指を少し曲げる、という2種類があるらしい。
漫画家の唐沢なをき氏によれば、バルタン笑いも、「フォフォフォ」より、「ヴォッフォッフォッ」と言った方が雰囲気が似ているらしい。同感。ハサミも笑いも後者が、よりバルタンぽいね。「フォフォフォ」だとケムール人ぽく感じるかも。ケムール人は、少し高めで抜けるかんじ、バルタン星人はくぐもった感じの声ってイメージ。
バルタンとかジャミラは、子供に真似される怪獣、宇宙人の代表格だね。それだけ知名度あって、愛されてるってことなんだろうね。
バルタン星人はやっぱり偉大。


※今回Sさんのコメントはお休みです。
宇宙怪獣 エレキング 
ウルトラセブン 第3話「湖の秘密」登場
身長20cm〜53m/体重500g〜2万5千t

まず、写真の説明から。
今回紹介するのは、左の怪獣。
右の怪獣は何かというと、ウルトラマンマックスに登場した、放電竜エレキング。
これについては後ほど。
エレキングは、ウルトラセブンを代表する人気怪獣。
ピット星人に操られ、カプセル怪獣ミクラス、ウルトラセブンと戦う。
長い尾が最大の武器。尾を絡ませての放電攻撃でセブンを苦しめた。
デザイン上のモチーフは、猟犬のポインターだという説がある。言われてみると、模様とかがそれっぽい。
なお、この2体は更新のために買ってきた。
共同執筆者のSさんもエレキングの人形は持っているが、破損が激しいため、写真の掲載は見送った。
写真のエレキングの金型は、Sさん所有のものより新しく、リファインされて、劇中のイメージに近いものになっている。
写真右のエレキングは、現在(05年12月)放映中のウルトラマンマックス第2話「禁断のペット」に登場した。
ウルトラマンマックスには、往年の人気怪獣が以前に近いイメージで出ており、話題を集めている。
現在までで、このエレキングをはじめ、レッドキング、ピグモン、アントラー、ゼットン、キングジョー、ゴモラ、メトロン星人などが再登場している。
また、ハヤタ隊員役の黒部進をはじめ、ウルトラシリーズに登場した俳優が出ていたり旧作からのファンにもうれしい。
メトロン星人の回などは、実相寺昭雄監督作品で、セブン「狙われた街」の正当な続編として描くなど、やたら力が入っている。
マックスのエレキングの造形について述べるなら、第一印象はやたら節くれだってるなあってものだった。
体色も蒼白で不健康そうだし、猫背だし、あまりかわいくない。
これに関していえば、以前のくたくたしたぬいぐるみの方が好き。
マックスでは、旧作のストーリーを部分的に踏襲する試み(?)が見られ、このエレキングの回も、少女がエレキングを飼っているという設定が、セブンでの、ピット星人が少女に姿変え、エレキングを育てている設定と重なる。これは意識的なものだろう。今回はそういう旧作ファンも意識したつくりになっているようだ。
ちなみに、ウルトラセブンは、怪獣はあまり出てこない。出るとしても、大抵宇宙人の助っ人みたいなかんじで登場する。
エレキングもそのパターン。
名前だけで姿が分からない宇宙人がいたり、戦闘シーンが無い回があったり、放送できなくなって欠番になった回があったり、本当に問題作だなあ。子供おいてけぼりって感じの回もあったりね。私は好きだけど。
そういう意味では、マックスも少し似た部分あるかもね。実相寺監督作品なんて、明らかに子供意識したつくりじゃないし。朝から、あんなタールみたいにねっちょりした番組を放送するなんて、すごすぎ。
実相寺作品が特別なのかもだけど。
まあでも、一番の問題作はコスモスなのかな。色んな意味で。
変なオチになりました。

※Sさんのコメントはお休みです。
伝説怪龍 ナツノメリュウ
ウルトラマンマックス 第9話「龍の恋人」登場
体長71m/体重6万3千t

平成ウルトラマンの怪獣を取り上げるのは初めてだね。(前回、エレキングの写真は載せたけど。)
05年12月現在放映中のウルトラマンマックスは、平成ウルトラマンシリーズでは最も往年のシリーズに近い印象で、懐かしの怪獣が出てきたり、シリーズ登場の俳優(ハヤタ、フジ、イデ、モロボシ・ダン役など)出演したり、ファンサービスも多く、力が入ってる気がする。
私も平成ウルトラマンでははじめて、毎回見ている作品です。
今回のナツノメリュウは、商品タグによると「村の自然を守りたいという少女の願いが具現化した存在。主な能力は飛翔能力と口から吐く高熱火炎で悪しき人間を罰する。」怪獣だそうです。
一応見たはずなんだけど、物語はあんまり印象に残ってなかったり…。
村おこしのために、地元の若者がその土地の伝説の龍、ナツノメリュウの存在をでっち上げて(ネッシーみたいにね)、それが話題になるって話だったかな。そして、観光客やら地元の若者やらの行動に悲しむ謎の少女に呼応してナツノメリュウが登場、でマックスと戦うも少女の訴えに怒りを鎮め、帰っていくみたいな内容だったよ。(うろおぼえ)
暗闇の中、炎に照らされるナツノメリュウの姿が印象的だったね。
夜の戦闘といえば、初代ウルトラマンの、実相寺監督によるテレスドンが有名だけど、それを思わせる雰囲気だったよ。
ナツノメリュウの造形も結構かっこいいし、このソフビ人形も人気あるようだよ。
発売後すぐに買いに行った時は沢山あったのに、2日後くらいに行ったら売り切れてたし。
(「狙われない街」で再登場したメトロン星人も売り切れたね。いい作品だったしなあ。)
同じマックスに出てきた、ケサムの人形は人気ないみたいだけど。
ナツノメリュウはいかにも怪獣っぽいし、普遍的に愛されるパターンを踏襲したって感じの造りなんで、多分人気あるんだよね。オーソドックスなドラゴン系の怪獣みたいな。
ただね。ウルトラマンに限ったことじゃないけど、シリーズが進むごと、年代が新しくなるごとに、魅力的な怪獣って生まれにくくはなっていると思うね。
平成ウルトラマンの怪獣とか、ほとんど愛嬌が感じられないし、個人的にまず魅力感じないんだよ。装飾過多っていうか。シンプルで印象的ってのは、後になるほど生まれにくくなるものかもしれないけどね。往年の怪獣に感じられる凄さのようなものは感じられないかも。
勿論長いシリーズだから、アイデア考えるのも大変だろうし、今風のアレンジってのは必要なのかもしれないけどね。マジックを失ったって感じは否めないな。
こういうのは、色んなジャンル(ゲーム、映画、音楽とかね)で言えることなんだろうけどね。
それだけに、マックスで新しい怪獣の中に、往年の怪獣が出るとうれしくなっちゃうんだよなあ。
変なまとめになっちゃうけど、ナツノメリュウは往年の作品の雰囲気を持った怪獣なんで、こういうのは嫌いではないかも。
ただ、円谷ってよりは、東宝の怪獣映画って感じの趣ではあるけど。
脱線したけど、今回はこんなとこで。

※Sさんは今回お休みです。


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